どうもメガネです。
複数人の友人から勧められた「カメラを止めるな!」を観てきましたので、レビュー&感想をつらつら書いていきたいと思います。
総評:★★★★☆(ネタバレなし)
近年でここまで明快で明朗な娯楽作品が他にあったかな?と考えた時に、私はちょっと思いつきませんでした。また低予算というバックボーンを知ってしまうと尚更に、随所に盛り込まれた創意工夫と「オモロイもん作るぞ!」という製作陣の熱意が感じられて自然と笑いが込み上げてくるようなそんな作品でした。
「愛」「命」「人の尊厳」そんなテーマは正直ありません(笑)
けれども映画が本来持つべき娯楽性を再確認できると思います。
老若男女問わず観られるので、家族でのご視聴もオッケーだと思います。
(序盤に若干のゴア表現があるので注意が必要です)
詳細レビュー(ネタバレありの為、未視聴の方は要注意)
まず最初にこの作品を紹介してくれた女友達は「関心する」と言っていたので、叙述トリックとかメタフィクションの類なのかなぁと思って肩肘張って観てましたが、完全に杞憂でした(笑)
勝手に斜に構えて観ていたので、てっきり作中のカメラマンが「信頼できない語り手か?」なんて考えていたことが恥ずかしいです(笑)
構成としては、前半パートでチープなゾンビものの短編映画「ONE CUT OF THE DEAD」(以下、OOTD)を見せられた後に、OOTDを撮ることになった経緯と舞台裏を描くことで、OOTDを観せられている時に我々観客が覚えた違和感(伏線)を解消していくという流れです。(要は劇中劇を軸としたコメディ)
この伏線の張り方(違和感の覚えさせ方)がメチャうまい。
OOTDを観てる段階では観客はまだその映画がどのような映画なのかわかっていない訳なんですね。なのでその違和感が狙われたものなのか、ガチのものなのかよくわからないのです。(これは無名俳優を使っているところもかなり大きいです。アベサダヲやムロツヨシなんかがやってたら一発で「あ、これ伏線だ」ってわかってしまいますから)
違和感の一例
- 突然の変な間(ダラダラした会話)
- 緊迫した場面で、普通に座ってて、後に出て行こうとする音声役
- 倒れたまま、なかなか起きないカメラ
- 長尺のヒロインの叫び
- ヒロインの突然の棒読み「こんなところに斧が。ラッキーだわ」
- 突然蘇る斧が頭に刺さって死んだはずの登場人物
などなど、とにかく随所に違和感があって、「ん??ナンセンス系の作品なのかぁ。それしてもつまんね」と感じて行く訳です。正直全く概要を知らずに視聴したので、OOTDを観てるときは「あぁ早く帰りたい」と思ってました(笑)
ともかく後半パートではOOTD撮影の舞台裏と次々巻き起こるハプニングに右往左往する登場人物がコミカルたっぷりに描かれます。そこで観客たちは「あぁ〜なるほど。あの時のアレはそういうことだったのね!」となる訳です。
宮藤官九郎監督のドラマ「木更津キャッツアイ」でも「表裏」として似たような表現が実験的に使われていましたね。あとあまり同列に並べたくはないですが竜騎士07の「ひぐらしのなく頃に」も同じ構成をとっていると言っていいと思います。
ともかく娯楽作品としては最高でしたので、人にも勧められる作品です。
あと監督役の濱津隆之さんいいですね〜。OOTDの狂気を孕んだ感じもよかったですが、後半パートの哀愁満ちたオヤジ役がもう大好き。あの切ないことなかれ主義に共感する日本人男性は多いのではないでしょうか。
あとはヒロイン役の秋山ゆずきさんの太ももいいっすねぇ(笑)見所です(笑)
「カメラを止めるな!」この映画は二度始まる。
帰りに「元祖ニュータンタンメンで一杯」
映画が終わったのが夕方五時頃だったので、少しブラブラした後に友人のオカベくんと合流してニュータンタンメンで一杯やってきました。
皆様も横浜、川崎をお越しの際にはぜひ。
それでは今日はこのへんで!ラジオも聞いてね!