どうもメガネです。
皆さんはエドワード・ゴーリーという絵本作家をご存知でしょうか?世界的にも有名な作家さんで、有名な理由は描く絵本の内容とその独特のセンス。絵本といってもとても子供には見せられないような残酷な内容のものが非常に多く、いわば「大人向けの絵本」とでもいいましょうか。今回はエドワード・ゴーリーの魅力について書いていきます!
エドワード・ゴーリーとは
エドワード・ゴーリー(Edward Gorey, 1925年2月22日 - 2000年4月15日)は、アメリカの絵本作家。本名はエドワード・セントジョン・ゴーリー(Edward St.John Gorey)。絵本という体裁でありながら、道徳や倫理観を冷徹に押しやったナンセンスな、あるいは残酷で不条理に満ちた世界観と、徹底して韻を踏んだ言語表現で醸し出される深い寓意性、そしてごく細い線で執拗に描かれたモノクロームの質感のイラストにおける高い芸術性が、「大人のための絵本」として世界各国で熱心な称賛と支持を受けている。
また、幻想的な作風とアナグラムを用いたペンネームを幾つも使い分けて私家版を出版したことから、多くの熱狂的なコレクターを生み出している。
-Wikipediaより引用-
私の蔵書!(何冊か行方不明!)
結構探したのですが、見つかったのは以下の五冊
- 不幸な子供
- おぞましい二人
- 敬虔な幼子
- うろんな客
- ギャシュリークラムのちびっ子たち
おそらく「うろんな客」が最も有名な作品ではなかろうかと思います。内容も比較的にソフトといいますか、残酷描写がほとんどないので意外にも本屋の絵本コーナーに置いてあったりします(絵本なので当たり前なのですが)。
無慈悲なストーリーと美しいイラストたち
ゴーリー作品の最大の特徴はそのストーリー(そう読んでいいのかわからないくらい荒唐無稽だったりしますが)です。そのほとんどは少年少女が主人公であり、そして少数の例外を除いて、彼らは無慈悲に、残酷に、救いなく死んでいきます。それはまるでグリム兄弟やディズニーが改変する前の昔噺のような「無意味な死」「理不尽な不幸」を緻密な線で描かれたゴシック調のイラストが読み手になんともいえない魅力を感じさせます。
原作本を読んでいないのですが、翻訳版では柴田元幸氏の押韻されたリズミカルな文章がなんとも作品を盛り上げます。
アーティスティックな装丁も、電子版ではなく書籍現物を手にしたい欲求に拍車をかけますね。マットな仕上がりで手触りも良いです。
私が一番好きな作品はコレ!
ズバリ「ギャシュリークラムのちびっ子たち」です。
内容は「子どもたちが順番に死んでいく」絵本です(本当です)。もう少し丁寧にいうならばAが頭文字つく子からZが頭文字につく子まで(つまり26人)が順番に死んでいくだけの絵本です。しかしそのリズム感がたまらない。きっかけも余韻もなく、一切前後の情景なくリズミカルに子供たちが死んでいくのです。正確にいうと死ぬ直前が描かれている場合が多いですね。
それでは子供たちがどのように死ぬのか一部ご覧ください。
おそらく全て手書きであろうこの階段の絨毯と手すりの質感、超緻密です。不幸は「Amy(エイミー)」から始まります。
ヘクターがなにをしたと言うのか!服装からそこそこ裕福そうな子であることがわかります。
シンプルイズザベスト!!なぜだローダ!君はなぜ火だるまなんだ!
ご丁寧に「あっし(圧死)」て書いてくれています!漢字に読み仮名がつくならまだしも、ひらがなに漢字がついてます。これはもう大人に読ませる気満々ですね。しかし轢死(れきし)ではなく圧死というところが個人的にはツボです。
まとめ
続きは実物でご確認ください。あ〜久々に集めたくなってきた。
ちなみに背表紙は亡くなった子どもたちの暮石です。